存在感あふれるデザインながら、見えない裏側は地金を少なく仕上げ、とても軽やかに身につけられるリングです。
アンティークリングでは時々このようなリングを見かけますが、こちらはその中でもデザイン性が強く、デザイナーのこだわりをたくさん垣間見ることができます。
まず、地金に刻んだ彫りです。
フリルのように彫られており、金属ながらふわっと柔らかい印象を与えています。
次に穴の空き具合。
丸くフリルのように空いているものは多いですが、小大小で空いているのは少ないです。こだわってデザインしている証拠です。
3つ目はサファイアの色。
色が薄いながら抜けていることはなく、幻想的な青色です。若々しさもあります。
なんと言ってもこのデザインにピッタリです。
このサファイアの色だからこそ、このリングの魅力が最大限になったと言って過言ではありません。
サファイアは通常、色が濃いものの方が価値が高いとされています。でも小さいものの場合、それがいいとは限りません。
色が綺麗に見えることを思うと、時として薄い色の方がよかったりします。
何より、デザインに見合った石を選ぶのが大事で、これは120%ぴったりな石を選んだと言っていいです。
きっと、この指輪はどこかのお嬢さんがオーダーで作ってもらったんだと想像します。でないと、こんな軽やかな素敵な色を選ばないでしょう。
もしくは、やはりデザイナーのセンスの良さだと思います。
内側のホールマークも当時のまま残っており、良好なアンティークコンディションです。